「ゆめげんクリニック・プロジェクト」のきっかけは、私が医師を志した頃にさかのぼります。医師という職業を選んだ理由は、地域医療に貢献した祖父や父の存在と、アフリカなど医療を十分に受けられない人々が、世界には数多く存在していることを知ったことです。
私の祖父も医師をしていました。祖父は、黒澤明監督の名作「赤ひげ」の主人公である「赤ひげ先生」のような存在で、治療をしながらもお金に困っている人からはお礼を受け取らず、地域の人々に大変慕われていたそうです。そんな祖父のことを知り、さらに、真面目で地道に眼科医としての仕事に取り組んできた父の後ろ姿を見てきましたので、地域医療に真摯に取り組む医師になりたいというあこがれを、小さいころから抱いていました。
そして中学生の頃、アフリカのエチオピアで大規模な飢餓が発生し、難民キャンプでその日の糧に困っている人々の映像をテレビで見ました。大人だけでなく、小さな子どもたちですら十分な医療を受けられない状況に、世界には基本的な医療を受けられない人々が大勢いることを知りました。また、犬養道子さんの「人間の大地」を読んで、困っている人に自分が何か手助けできる仕事をしたいと決意しました。
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