眼の病気1 緑内障(あおぞこひ)

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緑内障とは

緑内障は、白内障と同じように「目の成人病」とよばれ、中高年に比較的よく発症することの多い病気です。視神経乳頭の異常と特徴的な視野の変化の両方あるいはどちらかがあり、眼圧を十分に下げることで視神経障害の改善あるいは進行を防止できる可能性のある病気と定義されています。

古くから、眼圧が上昇することで視神経が障害される病気として理解されてきました。しかし、眼圧は正常の範囲にありながら、同様の視神経障害がおこるタイプの緑内障(正常眼圧緑内障)が存在し、大きな社会問題として取り上げられています。

自覚症状はあまりないことが多く、目の疲れ、視野が狭くなるなどに気づいたときには、すでにかなり進行していることがあります。最終的には失明の危険があり、大変怖い病気です。緑内障は、眼科検査による早期発見・早期治療が何より大切なポイントです。

緑内障の症状

ほとんど自覚症状がないままに進行して、視野が欠けてきてから気付くことも多い病気です。以下のような軽い目の異常や不快感を見逃さず、眼科で定期的検査を受けましょう。

  • 目の疲れ
  • 視野が欠けていく(見える部分が減っていく)
  • 頭痛
  • 眼球が重く感じる
  • 目の痛み(急性緑内障)
  • 電灯の周りに虹のような輪がみえる(虹視症)

緑内障の原因

目の中の房水(目に栄養を運ぶ液体)が排水されにくい、または排水されない状態になり眼球中の圧力(眼圧)が高くなり、目から脳へとデータを送る視神経が損傷され、次第に視野が狭くなっていきます。また、眼圧が正常値であるけれども視神経が損傷を受けて視野が欠けていく場合もあります。

房水とは目の中を循環する液体のことで、目の内側(毛様体)で作られて眼の外の血管へ流れてゆきます。この房水によりほぼ一定の圧力が眼内に発生し眼球の形状が保たれます。この圧力のことを眼圧と呼び、正常の眼圧は10~21mmHgとされています。しかし、これは健康人を対象とした調査に基づいて統計的に求められた値であって、この範囲にあるからといって緑内障にならないとは言い切れません。

緑内障の分類

1.原発性隅角緑内障(慢性の緑内障)
房水の出口(隅角)は開いていても、その先の排水が悪く、房水がうまく流れなくなり眼圧が慢性的に高い状態になり、視神経を圧迫します。何年もかけてゆっくり進行する緑内障です。
2.正常眼圧緑内障
眼圧が正常なのに、視神経が損傷を受けて緑内障が進行してくタイプです。視神経の血液循環が悪いために、通常では緑内障を起こさない程度の眼圧でも視神経が傷害されるのではないかと考えられています。自覚症状がないため、発見された時には症状がかなり進行していることがあります。これは、近年増加しており、日本人に多くみられる慢性の緑内障で注意が必要です。
3.原発性閉塞隅角緑内障(急性の緑内障)
房水の出口(隅角)が狭くなり、防水の排出が極度に障害されるために眼圧が上昇するタイプです。急激な眼圧上昇をきたすことがあり、急に目の激しい痛み、頭痛、嘔吐、腹痛などの症状とともに発症します。
4.続発緑内障
あらかじめ眼や全身に何らかの病気があり、それが原因で眼圧が上昇するために起こる緑内障です。
5.発達緑内障
生まれつき隅角に異常があるタイプの緑内障です。生まれた直後から眼圧が高い場合は、眼球そのものが大きくなることもあり、昔から俗に「牛眼」と呼ばれています。

緑内障の要因 ~ 緑内障になりやすい人とは?

1.年齢・体質
40歳以上により多く発症しやすく、中高年の方は注意が必要です。40歳を越えたら、年に1回は眼科検診に行きましょう。
2.遺伝的要因
近親者に緑内障を発症している場合は発症の可能性が高いと言われています。
3.他の疾患
強い近視や遠視の場合、糖尿病にかかっている場合も緑内障になりやすいです。

緑内障の検査

1.眼圧検査
眼球の圧力を測定するため、目に空気や器具をあてる検査です。
2.眼底検査
視神経の障害の程度を見る検査です。眼科医が検眼鏡を用いて、視神経の集まる場所を観察します。視神経の眼球の出口(視神経乳頭)には、小さなくぼみがあり、緑内障ではこのくぼみが拡大します。
3.隅角検査
主に診断のために行う検査で、専用のコンタクトレンズを用いて行います。
4.視野検査
光の点の点滅により、見える範囲を調べる検査です。緑内障の進行具合を判断するために、最も重要な検査です。

緑内障の治療方法

緑内障は、眼圧を下げることで、その進行を防止したり遅らせたりすることができる可能性のある病気です。正常眼圧緑内障でさえも、眼圧をさらに下げることで病気の進行を遅らせることができる可能性があります。ただし、ひとたび障害されてしまった視神経は、回復することはありません。また、どんなに手を尽くしても進行を止められない緑内障もあります。

しかし、早期に緑内障を発見できれば、失明に至る危険性はかなり少なくなります。治療方法は、薬物療法・レーザー治療・手術がありますが、緑内障のタイプやそれぞれの人に適した治療方針を決定して治療していくことが重要です。

点眼薬
緑内障の高い眼圧を下げるために、点眼薬が用いられます。
  • ベータ遮断薬(商品名: ベトプティック、チモプトール、ミケラン、ミロル、など): 房水の産出量を抑えます
  • プロスタグランジン製剤(商品名: レスキュラ、キサラタン、など): 房水の排出量を増やします
  • アルファ作動薬(商品名: ピバレフリン、アイオピジン、など): 房水の産出量を抑えて排出量を増やします
  • 炭酸脱水素阻害薬(商品名: ダイアモックス、エイゾプト、トルソプト、など): 房水の産出量を抑えます
  • コリン作動薬(商品名: サンピロ、ピロリナ、ウブレチドなど): 房水の排出量を増やします。隅角を広げる効果が得られることもあります。
内服薬
緑内障の高い眼圧を下げるための内服薬です。
  • 炭酸脱水素阻害薬(商品名: ダイアモックス、など): 房水の産出量を抑えます
点滴注射
急性の緑内障には、緊急に眼圧を下げるため、点滴注射が用いられます。
レーザー治療
レーザーを用いて房水が排出する通路をつくります。レーザー治療には主に2つの方法があります。レーザー治療は外来で行うことができます。
  • 虹彩(目の茶色の部分)にレーザーで孔を開けて、眼内の房水の流れを変えるもので、多くの閉塞隅角緑内障がこの方法によって治療可能です。
  • 線維柱帯(目の茶色の部分の外縁)に照射して房水の排出を促進する治療です。一部の開放隅角緑内障に効果があります。
手術
薬物療法やレーザー治療が功を奏さなかった場合に行われる治療です。眼球内にある房水の出口(隅角)から房水が排出する通路をつくります。

緑内障の予防方法

  1. 点眼薬、内服薬などの薬物療法を続けましょう
  2. 偏食を避け、バランスのよい食事を心掛けましょう
  3. 糖尿病などの緑内障の原因となる病気を防ぎましょう
緑内障を防ぐと言われている食品
緑内障の人に不足しがちなビタミン
  • ビタミンA: レバー、うなぎ、かぼちゃ、春菊、人参、ほうれん草、モロヘイヤなど
  • ビタミンB1: うなぎ、えだまめ、玄米、大豆など
眼圧を下げる作用があるビタミン
  • ビタミンB6: いわし、かつお、さば、さんま、まぐろ、レバーなど
  • ビタミンE: 大豆、落花生、玄米、小麦胚芽、植物油、ごま、うなぎなど
  • ビタミンC: 緑色野菜、トマト、果物(アセロラ、キウィフルーツなど)、柑橘類など
視力低下を予防するビタミン
  • ビタミンB12: アサリ、いくら、いわし、かき、さんま、にしん、はまぐり、レバーなど
  • リノール酸系の脂肪酸を控え、 魚などからα-リノレン酸系の脂肪酸を適量摂取してください。
運動
適度な運動も眼圧を下げるのに有効です。
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